2009年10月10日土曜日

皇室の名宝展とアメ横

昨日は東京国立博物館の「皇室の名宝展」へ行きました。平日ですが混んでいました。展示品の一つ一つが特級品で、観るのに4時間以上かかりました。大作を観るのは体力が入ります。どれもこれも良かったけれど、一番気に入ったのは並河靖之の「七宝四季花鳥図花瓶」です。

博物館へ行く前に、アメ横でドネルケバブのブランチをとりました。ドネルケバブは串刺しにした焼肉で、それを野菜と一緒にピタパンに挟んで頂くのですが、味はまぁまぁでした。単品で500円、ドリンク付きで600円の屋台の簡易食としては美味しいです。それより興味深かったのは屋台の主人のトルコ人の頭の良さです。客あしらいは上手いし、私とは日本語で、韓国人だか中国人の客とは相手の言語で話していました。
アメ横は色んな人種、言語が入り乱れていて面白いです。センタービルの地下は中国語が飛び交っているし。博物館の帰りにそこへ寄りました。エスニック食材の買出しのためです。今回の戦利品は以下の通り。
・グリーンバナナ
・こぶ蜜柑の葉
・米の粉
・花椒
・フライドガーリック
・ココナッツロング
・ココナッツミルクの缶詰
・ふくろ茸の缶詰
・ランブータンの缶詰
ランブータンはトロピカルフルーツの一種で、写真で見ると皮を剥いたところはライチーに似ています。ベトナム料理本に出てくるので買ってみました。しばらくは缶詰にプリントされた写真を眺めて楽しむつもりです。缶詰や瓶詰めのいい点って、そこですね。昨日買ったカシスマスタードの瓶詰はカシスの濃いピンク色を楽しんでいます。青菜や魚だとこうはいきません。屠殺された牛の半身の冷凍肉を眺めても楽しくないし。

夕食はインスタントのタイカレーとパパイヤサラダ、水出しアップルミントティー、リコッタチーズでした。ヤマモリ社製のカレーはインスタントながら美味しかったです。アップルミントは水出し茶にしたら、ちゃんと林檎の香りがしました。水出しにした方が良い香りのするお茶もあるのですね。蓮の葉茶も、水出しのほうが私は好きです。緑茶に蓮の花の香りを付けたベトナムのお茶ですが、蓮の香りに慣れなかった頃はお湯で淹れるとエスニックな香りがきつく感じられました。初めて飲んだのが水出し茶だったせいもあると思いますが。リコッタチーズはチーズを作る過程で出た乳清(ホエー)という水溶液を煮詰めて作った物、だそうです。これはフロマージュ・ブランというチーズとヨーグルトの合いの子のようなフレッシュチーズが好きで、蜂蜜が合うというので買いに行ってオレンジの蜂蜜を選んだら、これにはリコッタチーズが合うという能書きがあったので食べてみたかったのです。ラベンダーの蜂蜜は上品な香りがするのでハーブティー向き、栗の蜂蜜は味が濃いので何々に向くというように、採取する花の種類によって向き不向きがあるそうです。『南仏プロヴァンスの12か月』の作者ピーター・メイルの著作『贅沢の探求』に、ロンドンのある高級クラブ(女性が接客的するクラブではなく、紳士の会員制クラブ)では、紅茶用の砂糖が産地別に選べるようになっている、産地ごとに味が違うのだというくだりがありました。砂糖一つ、蜂蜜一つ取っても、原料となる植物や産地によって味が微妙に違う、食べ物の世界って奥が深いと思いました。どんな世界でも一歩その内側に入り込んだら奥行きは深いのでしょうが。

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