2008年10月25日土曜日

ドクターは早起き鳥

  今日、順天堂大学医学部附属順天堂医院へ入院した、友人Eのお見舞いに行って来ました。手術は翌月曜の朝8時半からということで、前の夜、ということは明日の晩から泊り込むことにしました。これから、その支度ですが、ちょっとした修学旅行気分です。
  大きな病院やホテルへ行くといつも感じるのですが、まるで一つの町ですね。順天堂医院にもシャワー室やコインランドリーを始め、売店やレストラン、ヘアサロン、花屋、スターバックスがあり、Eの入った個室は私の部屋より立派です。変化を求めなければ、敷地を一歩も出ずに一生暮らしていけそうな勢いです――経済力さえあれば。
  帰りに、Eがペリカンの万年筆を買ったという、丸善お茶の水店へ寄りました。厳選された文具専門の、こぢんまりした店舗でした。
  
  ところで、ドクター達の早起きの理由が分かりました。私は医薬系の編集経験が長いのですが、10時スタートの出版社で、出勤直後の珈琲で目を覚ましていたら、「今朝出したメールはもう読みましたか」と、執筆者の医師から電話を頂いたことがあります。メールの送信時刻を見たら、8時半頃でした。それ以来、「ドクターは早起き鳥で、せっかち」だと思って来ましたが、高度な外科手術を朝8時半から始めている方達って、そりゃ早起きになりますね。

2008年10月19日日曜日

週末に

  昨日はお買い物デーでした。と言っても、買い物のために上京した友人に付き合って銀座を回ったのですが。その合間合間に、私も服や靴をウインドーショッピングし、帰り道の東京駅で丸善本店に寄り、来年の手帳を買いました。「早すぎない?」と友人から言われましたが、昨年は買うのが遅かったので、その反動です。

  今週は田坂広志著『仕事の思想―なぜ我々は働くのか』 (PHP文庫)を読み終えました。また "Sherlock Holmes: The Complete Novels and Stories" Volume Ⅱ (Sherlock Holmes)を買い、まず 'The Adventure of the Dying Detective' (瀕死の探偵)を読み終えました。ついでに、グラナダテレビ版の「瀕死の探偵」のDVDも観ました。

2008年10月13日月曜日

Novalis

I went to the library to return a book and CDs, and borrowed "The Blue Flowers" by Novalis and Beicho's Rakugo CD. I've wanted to read this novel for a long time, so I'm enjoying it now.

2008年10月11日土曜日

Sherlock Holmes' Day

At last, I've finished "The Return of Sherlock Holmes" (Penguin Longman Penguin Readers) this afternoon. It took around a year! My favourite stories in the book are that 'The Empty House', 'The Norwood Builder', and 'The Six Napoleons' .

And I watched DVDs of 'The Dying Detective', 'The Illustrious client', and 'The Last Vampyre'. The original title of the last one is 'The Adventure of the Sussex Vampire', and was remaked as a feature TV drama. I think it's occasional flop.

2008年10月10日金曜日

In the Gloaming―薄暮のなかで 私訳Ⅱ

  9月13日に掲載した、アリス・エリオット・ダークの In the Gloaming の私訳の続きを以下に掲載します。第1回では題を「暮れなずむ薄暮のなかで」と訳しましたが、翻訳の先生から「薄暮が暮れる」という言い方はおかしいのでは、と指摘されましたので、「薄暮のなかで」と改題しました。

「薄暮のなかで」 私訳Ⅱ

  それはその夏、初めて外のテラスで夕食を取った日暮れのことだった。食後に、マーティン――レアードの父親――は、電話をかけに席を立ったが、ジャネットはテーブルを片付ける前に籐の椅子に残り、一休みしていた。煙草が恋しくなるようなひと時だった。風がそよとも吹かない、こんな日暮れ時には、子ども達に、十八番の煙草の輪を作ってやったものだ。彼らの言う通りに、一つの輪の中をもう一つの輪がくぐり抜けるようにしてみせたり、三つの輪を続けざまに並べてみせたり、空まで昇って行きそうな、大きな縄のような輪を作ってやったりした。せがまれる通りに、飽きるまでそうしてやったが、やめていいと言われるまで、煙草を四分の一箱も吸うこともあった。意外にも、アンもレアードも、煙草を吸うようにはならなかった。それどころか、煙草は止めてと、ジャネットに口やかましく言い、ついに止めた時は二人とも喜んだ。それをほんの少しは残念に思ってくれたら、と彼女は思った。それはつまり、彼らの子ども時代の一部が終わったということなのだから。
  いつもの癖で、ジャネットは最初の蛍――一番星に気がついた。芝生は暗くなり、一日中むっつりしていた花々は突然、芳香を放ち始めた。彼女は籐椅子の背に頭をもたせかけて、目を閉じた。やがてレアードの息遣いを耳で追い始め、いつの間にか彼の生命のリズムに合わせて呼吸をしていた。そうして彼のそばにいると、とても心が安らいだ。一体、何人の母親が三十三歳の息子と、こんなゆったりしたひと時を過ごせるだろう? 彼が赤ん坊だった頃と同じぐらい、多くの時間を共にしている。いや、ある意味では、もっとかもしれない。成長期の思い出が、彼への想いを深くしていた。こうして二人で静かに座っていると、かつてのようにレアードを身近に感じた。彼はまだ、衰えてゆく肉体の中にいる。彼がまだここにいる、そのひと時を楽しんでいた。
  「たそがれどき(グロウミング)」突然、彼が言った。
  彼女は夢見心地にぼんやりとうなづいてから、背をしゃんと起こし、レアードの方を見た。「なに?」と訊ねはしたが、ちゃんと聞こえていた。
  「ガキのころ、母さんがおれを、はめ殺し窓の所へ連れて行って外を見せてくれて、スコットランドじゃ、今時分を『たそがれ(グロウミング)』っていうんだって、言ったんだよ」
  ジャネットのはだが、ぞくりした。彼がまた話し出したことを、あまり大げさに考えないようにと戒めて、小さく咳払いをした。「それを、おまえは『憂鬱(グルーミー)』って言ったんだと思ったのよ」
(続く)

2008年10月4日土曜日

タピオカ日和

  今日はタピオカ日和でした。
  今日、明日と、日比谷公園で開催中の「グローバルフェスタ JAPAN 2008」へ出展している、「かものはしプロジェクト」の手伝いをしています。以前にも書きましたが、「かものはし」はカンボジアの児童買春根絶の運動をしているNPOです。
  グローバルフェスタは、「かものはし」のような国際協力活動をしている諸団体――NPOやNGO、国際機関、各国の大使館、外務省、協賛企業などが一堂に会して活動報告をしたり、展示即売、ワークショップ、コンサートなどをする、年に一度のお祭りです。
  「かものはし」は①活動内容の展示と、カンボジアのコミュニティファクトリー(民芸品工房)で製作した藺草製品の展示販売、②飲食物の販売を行い、私の担当は後者でした。せっせとタピオカドリンクの製造と販売をしたわけですが、主なメニューはタピオカ入りの①ミルクティー、②ココア(写真右後ろ)、③3種類のジュースをブレンドしたオリジナルドリンク(写真左手前)でした。最近には珍しいほどの暑さのおかげか、冷たいタピオカドリンクは予想外に売れました。暑さが厳しくなると、あっさりした味のオリジナルドリンクがよく出て、少し陽が翳ってしのぎやすくなすると、甘口のミルクティーとココアがよく出ました。途中で原材料の氷やミルクティーを買い足しに行ったり、オリジナルドリンクを何度もブレンドしたりとテンヤワンヤでしたが、午後5時閉店の予定が、3時で完売でした。売上金で、コミュニティファクトリーや従業員の必需品を贈ります。今日は、売上目標を楽に突破できました。
  この出展は、「ゆるかも」という「かものはしプロジェクト」の学生サークル部門が運営していますが、学生時代にこれといったサークル活動をしてこなかった私には、学園祭の模擬店の楽しい疑似体験になりました。

  「かものはし」のサポーターになって良かったなぁと思うことは多々ありますが、そのうちの一つは、ふつうの学生生活をエンジョイできなかったため空白になっていた部分が、今回のように疑似体験をする機会に恵まれて消化され、「学生気質」や「子どもっぽさ」を脱皮して精神年齢が上がり、実年齢に近づいていくように思えることです。
  それ以上に素晴らしいのは、もはや実現不可能な夢の一端を叶えてくれる点です。私も少女時代は人並みに偉人伝を読み、「世の役に立つ」大人になろうと思っていたはずが、実際はむしろ逆の存在になっている気がします。少女時代の初志通りの人生を歩んでいたら、自治医科大学を卒業し、過疎地域で修行を積んだ後、国境なき医師団へ入って、アフリカあたりで医療活動に従事しながら、時間を見つけてこのブログを書いているはず、なのですが。

2008年10月1日水曜日

丸善「本の図書館」へ行く

  今日から10月ですね。昨日は、健康診断やその他の用事のために仕事を休みました。所用をすっかり済ませた夕方、丸善丸の内本店へ行き、ここの「本の図書館」へ初めて入館しました。出版や書籍に関する資料を収集している、こぢんまりとした専門図書館です。午後7時には閉館するので、仕事のある日は利用できなかったのです。
  それから「週刊ダイヤモンド」のような経済誌をたっぷりと立ち読みし、依藤道夫著『イギリス小説の誕生』(南雲堂)を買いました。英文学史をきちんと知っておかなくては、と以前から思っていたものですから。