2010年5月14日金曜日

太宰治は大沢樹生?

五月晴れ
窓から見える柿の木の青葉が、日ごとに濃くなっている。「く」の字型に曲がった細い枝と枝の向うに、水色の空と白い雲が広がっている。これが「五月晴れ」か、と思った。

抹茶のスフレ

昨夜、抹茶のスフレを作った。うまく膨らまなくて、失敗。スフレを作るつもりはなくて、フルーツグラタンなんぞを作っている時は予想外に膨れて「勝手にスフレ」になるくせに、スフレを作ろうとする時は決まってうまく膨れない。週末に再挑戦しよう。

太宰治は大沢樹生?
新潮日本文学アルバムの『太宰治』を読んだ。作家の生涯を写真や資料で辿るシリーズ本だが、太宰の生家を見て驚いた。まさに「御殿」だ。こんな大金持ちの四男坊に生まれたら、家名に相応しい存在たるべく矜持を持って出世街道を歩むか、家名に押し潰されてロクデナシの放蕩児になるか反抗児になるしかあるまい。
高校時代から大学時代の彼は、ハイカラな美青年だ。俳優の大沢樹生風のバタ臭い顔立ちで、お坊ちゃん育ちの品の良さと弱々しさが感じられ、奇妙に母性本能をくすぐられる。年増好みの優男だ。
最近は気がつくと、彼のことを考えている。友達にも、伴侶にもしたくはない生活破綻者だが。高校時代に既に自殺未遂事件を起こしていて、心中未遂、芸者との結婚、アルコールや薬物への依存症の過去のある男を、一体どういうつもりで井伏鱒二は堅気の娘と見合いさせたのだろう。

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