2008年7月7日月曜日

かものはしとは?

 先日、かものはしの会員になりました。正式名称「かものはしプロジェクトは、カンボジアの児童買春の被害を根絶する活動をしているNPOです。
 日本も戦前までは、貧しい親が幼い娘を売るということはよくありました。少女たちは置屋や遊郭で、芸者や遊女の見習いとして芸や礼儀作法を仕込まれた後、年頃になって「御目見え」させられたのですが、カンボジアの場合は待ったなしです。5、6歳でも客を取らされ(!)、抵抗すれば電気ショックのお仕置きを受け、HIVに感染したり、辛さを忘れるために麻薬に走ったり、自殺する子もいます。婚前交渉した女性は結婚できないという風潮のため、その後の人生は大きく歪み、HIV感染者の母親から、母子感染した子が生まれることもあります。
 当人も家族も、そんな事は望んでいません。では、なぜそんな事が行われているかと言えば、強制売春がはびこる社会に共通していること、貧困と女性の地位の低さが原因です。特にカンボジアは内戦の影響で、父親が亡くなったり、長い間行方不明になっていたり、また実質的な一夫多妻が容認されているため、父親はいても十分な援助が受けられない、というケースもあります。母親が働こうにも農村には仕事がなく、年長の子どもが都市へ出稼ぎに出ざるを得ない、そこで騙されて性産業へ売り飛ばされる被害者が跡を絶たないのです。
 「かものはし」が主に行っているのは、農村に「コミュニティファクトリー」という職業訓練と仕事を提供する場を造ることです。そこで藺草[いぐさ]や水草でハンドバックやゴザなどの手工芸品を作り、それを売った収益でファクトリーを経営して、村人の経済的・精神的自立を促すのが目的です。
 資金調達のために会費制の会員や寄付も募っていますが、 ウェブ制作会社も運営しています。社会問題解決のためにビジネスを立ち上げる「社会起業(ソーシャルベンチャー)」を、私はかものはしによって知りました。

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